29.扁桃炎の治療
相談者:20歳 女性 大学生

 小さい時から扁桃腺が時々腫れ、高熱を出すことがありました。腫れる時期は季節には関係なく、学校の勉強や部活で身体が疲れたときなどは腫れやすいように感じます。来年からは教育実習が始まり非常に忙しくなるようで、この夏休みを利用して手術を受けたいと考えています。アドバイスをお願いします。
 扁桃炎は口蓋扁桃(のどの奥の左右にある)に細菌が感染し炎症を起こします。扁桃炎は子どもには多い病気ですが、成人にもみられます。一般的には1年間に4回以上繰り返す場合を「習慣性扁桃炎」といいます。
 扁桃炎の症状としては、発熱、腫脹、膿、痛みなどがあり、3日以上の発熱(中〜高度)を伴うこともあります。 扁桃炎の治療としては、一般に抗菌薬が処方されますが、まず、身体を休め、水分や栄養補給をしましょう。治療の効果がみられなかったり、頻繁に発熱し扁桃炎を繰り返す場合は口蓋扁桃摘出の適応になります。摘出手術は全身麻酔を使用しての手術で約1週間の入院が必要です。手術後2〜3日はのどの痛みで食事が十分にとれないため、水分・栄養補給目的で点滴をします。
 扁桃炎とあわせてよくみられるのが扁桃肥大です。扁桃肥大は口蓋扁桃が大きくなった状態で、のどが狭くなるため、肉などの固形物が飲みにくくなります。アデノイド(鼻のいちばん奥、上咽頭に位置する扁桃組織)の肥大を伴うことがよくみられ、多くの症例でアデノイドと口蓋扁桃を同時に摘出します。扁桃肥大があると、呼吸障害や睡眠時いびきをかいて呼吸が止まるなどの症状が出現したりしますが、睡眠時無呼吸症候群の危険性がありますので、専門医を受診しましょう。
 相談者のように将来の炎症再燃を考えて、夏休み中に扁桃腺摘出術を受ける人は少なくありません。一旦就職すると、手術のためのまとまった休暇はとりにくいようです。あなたの扁桃腺を普段よく診察している耳鼻科医とご相談の上ご決断ください。