33.においがわからない!(嗅覚障害)
相談者:43歳 女性

 70歳になる母のことでお聞きします。最近、食べ物のにおいがしなくなったと言って、食事中、食べ物のにおいを嗅ぐ動作がよくみられます。どのような原因で起きるのか教えてください。
 においがわからなくなる原因は、主に二つに分けられます。ひとつは鼻づまりのために、においが鼻の奥のにおいを感じる嗅細胞まで到達しない場合、もうひとつは嗅細胞や嗅神経そのものに障害があってにおいを感じない場合です。
 鼻づまりでにおいがわからなくなる原因には、鼻づまりがひどくなるアレルギー性鼻炎、鼻腔が鼻茸で充満する蓄膿症、高度な鼻中隔彎曲症が考えられます。
 鼻づまりがないのににおいがわからない原因には、頭部外傷、脳腫瘍、有毒ガスの吸入などがあります。また、比較的多くみられるものが、風邪の後の嗅覚障害です。これは、風邪の原因となるウィルスが嗅細胞に障害を与えて起こるものです。
 最近では、嗅覚障害がパーキンソン病やアルツハイマー病の初期症状の一つであることがわかってきました。アルツハイマー病では、物忘れや徘徊など特徴のある症状がみられる前に嗅覚異常を感じるため、アルツハイマー病の早期発見につながることがあります。原因がわからないまま、においがわからなくなったら、耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。
 耳鼻咽喉科では、どの程度嗅覚が障害されているかをみるために、血管にアリナミンを注射してにんにく臭の有無を答えてもらう検査などがあります。また、必要時、鼻のレントゲン検査、頭部CTやMRI検査を行います。