18.少年・少女の喫煙心理
相談者:40歳 男性 中学教諭

 中学校で生活指導部を任されています。
生徒の喫煙に対する指導も行なうことがあるのですが、なかなかうまくいきません。何かいい提案があれば教えて下さい。
 タバコは、アルコール同様に薬物依存性を形成しやすい物質のなかでは身近にある危険な物質です。
最近は、習慣性喫煙の低年齢化が着実に進んでいます。
ある調査によると、男子喫煙大学生の71.5%、女子でも40.0%が高校時代より以前に喫煙の経験があると報告されています。
こうした喫煙実態をみますと、喫煙に関する健康教育は中学できっちり教えておく必要性と重要性があることを痛感します。
少年・少女の禁煙指導は成人の場合とちがった側面があるため、まず少年・少女の喫煙に関する心理をしっかり把握しておかなければならないと思います。
少年少女がタバコに関心を持つのは、喫煙によって得られる快感よりも、大人の喫煙ポーズを真似することによって、大人らしく見られたい、または大人として扱われたいなどの心理があるからです。
そうすることによって、すでに喫煙している仲間から受け入れらる心理的利得が生まれるからです。
こうした現象を社会的強化といいます。
そして喫煙を続けていくうちに、タバコがもつ薬物効果が少年少女たちの身体に猛威をふるうようになるのです。
一人前を気取りたい少年・少女特有の心理が、煙にむせながら喫煙を繰り返すうち、タバコの不快感は薄れて、覚醒感、リラックス感、開放感などの快感効果が強まってくるのです。
そしてしだいにタバコに対する耐性ができ、心身ともに喫煙の習慣性がつくられてゆくのです。
タバコの吸い始めはだれでも不快な感覚しかありません。
大人の真似をして、目立ちたいという気持ちがなければ、子ども達には喫煙習慣は身につきません。
教師を含めた大人達が喫煙は「みっともない行為」と考えるようになれば、この習慣に陥る少年少女も少なくなるわけです。
父兄や地域の医療施設などとタイアップしながら、喫煙にかかわる健康問題をしっかり教えることが大切だと思います。