インフルエンザに備える
 パソコンゲームの普及や大人のライフスタイルの変化に伴い、睡眠不足の子供が増えているようです!
 子供にとって、睡眠は食事の栄養と同じように、体と脳の成長にとても大切なもの。子供の「食育」と一緒に、「睡眠」についても質や量(時間)の両面からふりかえってみませんか。

1.子供の睡眠はなぜ大切なの?
 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。 レム睡眠は、浅い眠り(体は休んでいるのに、脳は覚醒に近い状態)で、ノンレム睡眠は深い眠り(体と脳が休んでいる状態)を意味します。
レム睡眠は学習や記憶に必要で、成人の睡眠に占める割合が20〜25%に対し、乳児では約50%を占めます。子供の場合、寝ているのに眼球がゴロゴロ動いているのをよくみかけると思いますが、その状態は、レム睡眠時で、未発達な子供の脳の神経の形成に大きな影響を与えると考えられています。

 一方、ノンレム睡眠では、深い眠りの間に脳下垂体から骨、筋肉などの成長や新陳代謝を促進させる成長ホルモンが大量に分泌されます。もし、「うちの子は昼間しっかり寝ているから、夜寝なくてもいいのでは」とお思いなら注意が必要です。成長ホルモンは夜間の睡眠時に多く分泌されますので、夜しっかり眠ることが大切です。

 また、メラトニンと呼ばれるホルモンは安定した眠りを助ける作用があり、光と密接な関係があります。夜、暗くなると分泌が促進されますので、夜間、部屋の電気をつけたままでいると、メラトニンの分泌が減少し、浅い眠りとなります。

2.幼児(3歳児)の約50%が10時以降に就寝
 幼児健康調査(日本小児保健協会)によると、夜10時以降に眠る3歳児の割合は、1980年に22%、2000年には52%と29年間で2倍以上の増加となっています。最近では深夜0時以降、就寝する子供は約20%と同調査は報告しています。眠る時間が遅くなると、起床時間が遅くなり、「朝寝坊」の子供になってしまいがちです。心身の健康を保つため、健康的な生活リズムが身につくよう心がけましょう。



3.子供の睡眠時無呼吸
 一般には、成人、特に中年男性の睡眠時無呼吸症候群が話題になりますが、子供でも1〜3%にみられます。最近では、乳幼児の突然死の原因として、睡眠時無呼吸説が有力とされています。 睡眠時無呼吸により、低酸素状態になると、大人なら覚醒反応で呼吸が再開しますが、乳児では覚醒反応がまだ発達していないため、深刻な低酸素状態になります。

 子供の睡眠時無呼吸の原因には、主に肥満や扁桃腺肥大があります。その病気により、集中力低下や疲労感が強くなったりします。睡眠時、大きないびきをかいたり、のどがゼイゼイする時には早期に専門医(耳鼻咽喉科)に相談しましょう。



4.子供の観察をしっかりと!
 最近、子供をとりまく環境が変化しています。 おけいこ事や学習塾で忙しい子供が大勢います。また、携帯電話やパソコンなどの普及で生活のリズムの変調をきたし、睡眠時間との関連が問題になっています。ある都市部の小学4年生から中学3年生を対象にした生活に関する調査によると、全学年で睡眠不足が第1位を示したとのことです。

 大人でも、睡眠不足が続くと集中力が少なくなり、イライラ感が増し、不機嫌になったりします。子供においても同様で、ちょっとした事でキレる子供の問題も睡眠不足と関係がないとは言えません。日頃から、子供の生活パターン、特に睡眠の質と時間に注意を払い、こころと体の観察をしっかりと行いましょう。